【これが現実】海外育児で大変なこと6つと乗り越えるための心構え

海外育児で大変なことと乗り越えるための心構え
海外駐在予定のママ

夫の海外赴任が決まって、はじめて海外で子育てをすることに。
楽しみだけど不安がいっぱい……。

海外生活ではどんなことで苦労するのか、想像もできない!

こんなお悩みに答えます。

この記事でわかること
  • 海外育児で直面する大変なこと
  • それらを乗り越える心構え

私は現在、ヨーロッパで5歳から8歳の3人の子どもを育てていますが、今思えば、今の国に着任してから、苦難の連続でした。
また、その前は中東に3年住んでいて、それはそれでやっぱり大変でした。

大変さはそれぞれの生活で異なりますが、海外生活はおそらくどこの国に行っても日本と比べてさまざまな違いがあり、たいていの方が日本では考えられないほど苦労するはず。

私のこれまでの5年の海外生活で得た情報を余すことなくシェアしていきたいと思います!

目次

海外育児で大変なこと6選

言葉の壁

言葉の壁は、海外育児で最も大変なことの一つです。

子どもの学校生活

子どもが学校に通い始めると、言語の習得が思うように進まなくて友達もなかなかできず、授業にも着いていけなくて、「学校に行きたくない」と言い出すことはよくあります。

長期休み明けは、とくにつらい傾向にあります。

学校での環境に慣れるまで親のサポートが必要ですが、家庭によってその対応方法は異なり、正解が見つけにくいところです。

大人の日常生活

私は以下のような場面でとくに言葉の壁を感じることがありました。

  • 日常会話
    買い物やカフェ・レストランでの注文、近所の人との挨拶など
    頑張って現地の言葉で話しかけても、ネイティブのスピードで倍返しにあって困ることもしばしば…。

  • 医療や役所の手続き
    専門用語や公式な言い回しが多く使われる場面では、必要な情報を正確に伝えたいのに難しくて、ストレスを感じることがあります。

  • 子どもの学校
    子どもが通う学校の保護者会やイベントでは、会話についていくのが大変です。
    現地の言葉ができなくて、クラスの親たちの前で赤っ恥をかくような出来事もありました…。
    また、育児に関するアドバイスやサポートが必要な場面でも、言葉の壁が障害になります。

物価が高い

日本の100円ショップで売られているようなキーホルダーをレジに持って行ったら、10ユーロ(約1,600円)と言われてビックリしたことがあります。

物を買うときには値札をよく確認してくださいね。笑

海外の物価は多くの場合、日本に比べてとても高いです。
ほかにもヨーロッパで特に物価が高いと感じるものには、以下のようなものがあります。

  • 食品
    果物や野菜、肉類、乳製品など、その国や地域の特産品であっても高価になることが多いです。
    ちょっと買っただけでもお会計金額にびっくりします。

  • 公共料金
    水道、電気、ガスなどの光熱費も高いです。
    ガス代は一時期より落ち着きましたが、ピーク時は1ヶ月に15万円ほど払っている家庭もありました。

  • 医療費
    公的医療が充実している国は多いですが、外国人だと私立の診察や専門医の受診をすることも多く、医療費が高額になりがちです。
    薬局での処方薬も高価なことが多く、日本の健康保険のありがたみを痛感します。

  • 教育関連
    公立学校を選べば無償となることもありますが、私立の学校は高額になることが多いです。
    とくにインターナショナルスクールなど国際的な学校は、学費が極めて高く設定されていることも。

    海外駐在の場合、お勤め先からの教育費の補助が十分でないと、毎月の出費の中で教育費の占める割合がとても大きくなります。

  • 外食費用
    外食は日本よりも高くつく場合が多く、とくに観光地ではさらに価格が上がります。
    ランチは二人で6,000円〜、ディナーは二人で1万円で済めば良いほうです。
    おそらく今のご時世、日本以外はそれくらいの感覚が普通になっているのかなと感じます。

  • レジャー施設の入場料
    博物館や美術館、動物園などの入場料も高額になっており、週末のたびに家族で出かけていると、あっという間にお金が飛んでいきます。

これらの物価は、地域や国によって異なると思いますが、ヨーロッパにいてとくに物価が高いと感じられるものです。
海外に引越す際には、これらのポイントを考慮するようにしてくださいね。

頼れる家族が周りに夫しかいない

海外では、親や親しい友人が近くにいないため、周りの人の支援が得られないことが多いです。
海外でワンオペで育児をしていると、孤独感が募ることもあります。

具体的には以下のようなときに大変さを感じます。

  • 家族や自分自身が病気のとき

  • 日常生活のサポートが欲しいとき(買い物、家事全般)

  • 子どもの学校行事が兄弟で重なったとき

  • 自分自身の時間がほしいとき

基本的には夫だけが頼りになりますが、仕事が忙しくて全てを背負うのは難しいことも。

病院受診のハードルが高い

病院に行く際も、言語の問題や医療制度の違い、また受診費用が高いなど、さまざまな面でハードルを感じます。

言葉の壁

  • コミュニケーションの難しさ
    医療用語や症状を適切に説明することが難しく、相手に自分の状態を正確に伝えられないことがあります。

  • 医師の指示の理解
    診断結果や治療方法を理解するのも大変で、専門用語や言い回しが多く使われると、混乱することがあります。

医療制度の違い

  • 予約や手続きのしかたがわからない
    診察予約や受付手続きのやり方がわからず、時間がかかることがあります。
    とくに現地の言葉が分からないと、さらに手続きが面倒になります。

  • 保険や料金の確認
    日本とは医療制度が異なるため、保険の適用や自己負担額についての理解が難しいです。
    とく初めての国では不安が大きいです。

    また医療費が日本にいるときよりもかなり高額になることが多く、病院の受診が億劫になりがちに。

日本のものが気軽に買えない

物価の高さは前述しましたが、とくに日常生活で物価の高さを感じるのは、日本食材を買うとき。
現地で日本食材を買うと3倍以上の値段になることもザラです。

このところの円安&物価高のダブルパンチで毎日の心の支えである日本米もちょっとずつ値上がりし続けています。
カップ焼きそば1つや納豆(3パック入り)が800円、醤油1Lやカレルー1箱が1,000円〜。
もはや全てが高級品です。

必要最低限の食材だけを買い物カゴに入れたとしても、レジで思わず目玉が飛び出てしまいそうになることも。

教育システムの違い

日本と海外の教育システムの違いには、以下のようなポイントがあり、慣れるまでは大変です。

  • 教育の進度やカリキュラム

    • カリキュラムの違い
      日本の教育システムは一貫性があり、全国で同じ内容を学びますが、海外では学校ごとにカリキュラムが異なることも多いです。
      日本で学んできた内容が通用しない場合があります。

    • 進度の違い
      海外の学校は9月始まりが基本で、学年も誕生日のタイミングで変わったりします。また学習進度も異なるため、子どもが海外の学校に転校したとき、授業についていけないことがあるかもしれません。

  • 指導の仕方

    • 教師の役割
      日本では教師が非常に重要な役割を持ち、権威とされることが多いですが、海外では教師と生徒の関係がフラットで、意見を言いやすい環境が一般的です。
      日本の子どもはこの文化の違いに戸惑うことがあります。

    • 授業のスタイル
      海外の学校ではグループワークやプロジェクトベースの学習が多く、自主性が重視されるため、指示を待つ日本のスタイルに慣れている子どもは戸惑うことがあります。
      日本では「和」を重んじられ、個人の意見を抑えることが多いですが、海外では自己主張が大事とされ、子どもたちの積極性が全くといっていいほど異なります。

  • 評価方法

    • 成績のつけ方
      日本の評価は試験や定期テストに基づくことが多いですが、海外ではプロジェクトや参加度など、さまざまな要素が評価に組み込まれます。
      これにより、評価基準が不明確に感じることがあります。

    • フィードバックの違い
      日本ではあまり直接的なフィードバックがないことが多いですが、海外では具体的な改善点を提示されることもごく普通なことです。

これらの違いにより、海外生活では教育に関してもさまざまな困難が生じることがあります。
親は、子どもが新しい環境に適応できるよう、適切にサポートしてあげることが重要です。

海外育児を乗り越える心構え

言葉の壁を乗り越える

言葉の壁は、初めのうちは本当に大変ですが、時間が経つにつれて子どもも徐々に慣れていきます。

ただし、子どもの外国語習得に必要な期間は、思ったより長いです。

周りの家庭を見ていても、現地の学校や言語に慣れて会話のストレスが減ってくるのに1年〜2年くらいかかる印象なので、親はゆっくりどっしり構えましょう。

我が子は新生活に慣れるまで、胃腸の調子が悪くなったり、円形脱毛症ができたり…
子どもの抱えているストレスは相当大きいようです。

最初の1年は「毎日学校に行くだけでエライ!」です。

学年が変わるごとにクラス替えがある学校では、新学期で振り出しに戻ることもありますが、親は気長に支えてあげることが大切です。



大人に関しては、言葉の壁を感じる日々の大変な経験を通じて、どう行動するのはその人次第です。

諦める人も多いですが、大人も言葉の壁を克服するために努力することで、徐々に自信をつけていくことはできます
子どもたちも頑張っているということで、大人も勉強しましょう。何も行動しなければ、なかなか状況は変わりません。

海外生活が始まる前に言語習得の準備ができたら良いですが、出国前にその時間がなければ、現地での生活に余裕が出てきてからでも遅くないですよ。

出費を気にしない

多少の出費を気にしないで、旅行や娯楽にお金を使うことも、海外生活を楽しむためには重要です。
思い出作りに全力投入することで、家族の絆もグッと深まります。

また、海外生活で迎えたピンチのときには、ただでさえ大変なので、ある程度お金で解決することも必要です。

家事は手を抜く

家事は手を抜きまくりましょう。
ママも含めて家族みんなが健康で、笑顔でいることが最も大事です。

「生きているだけでお疲れ様」と自分に言い聞かせて、心を軽くしましょう。


また私が家事のなかで一番大変だと感じるのは食事作りです。

海外には、日本のようなスーパーのお惣菜も、美味しくて安ウマな飲食店もなかなかないです。
食事は1汁3菜なんて求めず、粗食でもありがたく食べてもらいましょう。


日本の常識は、海外生活においては常識ではないということです。

まじめに頑張りすぎず、むしろ手抜きを頑張るくらいでちょうどいいです。

ママの笑顔は、家族みんなの心の支え。

医療と常備薬の準備

現地で外国人が行きやすい病院や医療サービス、緊急電話番号などについてしっかり調べておきましょう。
多くは私立病院で受診費用が高いかもしれないので、利用できる医療保険も忘れずに確認しましょう。

現地語や英語ができない人は、医療通訳を利用することも検討してください。


また、病気に備えて、必要な薬を用意しておくと安心です。
日本から、常備薬や応急処置に必要な最低限のアイテムなど持っていくか、現地の薬局で揃えておきましょう。

現地で流行りやすい病気や症状の薬も、前もって家に置いておくと安心です。

たとえばヨーロッパだと、小さな子どもの間でシラミがいつも流行しています。
シラミ撃退シャンプーは子連れ家庭には必需品?

日本の食材や商品を手に入れる工夫

現地の日本食材は高価ですが、その対策は、なるべく日本から持ち込むことです。

家族に海外発送してもらうと、海外送料に加えて関税もかかるので、一時帰国時には限界まで食材を詰め込んできます。

滞在している国が、ダイソーやユニクロ、無印良品といった日本企業が進出している国だと助かりますね。
無ければ無いで生きていけるし、海外で買うと割高だとしても、日本の商品がほしいときは確かにあります。

たとえば折り紙、日本ならではの食器や、ユニクロの使い勝手の良いキッズ服、無印の化粧品など……

私のいる国にはこれらのお店がないので、近隣国に行った時に買うか、Amazonで割高で買うか、日本からの出張者に持ってきてもらったりしています。

学習の補完

現実問題、外国語習得+日本の教育をどちらも完璧にすることはなかなか難しいです。

海外生活では、外国語が習得できるという最大の強みを活かしつつ、どこに軸足を置くか家族でよく相談しながら、バランスのよい教育とは何かを考えましょう。

帰国後の生活のため、現地の補習校や通信教育などを利用して、日本の学習を補っておくと安心です。

まとめ

海外育児は確かに大変なことが多く、最初は親も子どもも心が折れそうになるかもしれません。

ですが同時に、誰もが体験できないような、素晴らしい経験でもあります。

言葉の壁や物価の高さ、文化の違いなど、乗り越えるべき課題は山積み。

だけどそれを乗り越えた先には、かけがえのない思い出や家族の絆ができますよ。

この記事を参考に、実り多き海外生活を送ってくださいね!

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